Arsaのブログ

~ リネ2ライフを徒然なるままに綴る日記 ~

3. 創造と破壊

美しく、光り輝くものを愛したアインハザードは、大地や風、火や水などを次々と創造し、世界は鮮やかな色彩に満ちていった。


それを見たグランカインは、アインハザードに己の力を誇示するように、破壊の限りを尽くし、すべてを闇へと帰していった。


「どうだ、アインハザード!お前がいくら創造を繰り返そうとも、私はその全てを破壊する事ができる。お前の創造は無意味でつまらぬ事だから、もう諦めるがよい。この世に、私とお前以外の存在はいらぬのだ。」


「いいえ、グランカイン。それは違います。私達二人以外には、この世に永遠に存在するものなどあってはならぬのです。私が創り、あなたが破壊する。それは正しい在り方です。創造が善で、破壊が悪という二元論ではないのです。グランカイン、あなたの破壊無くして私の創造は成り立たぬのです。私が創造したものの中で、あなたの気に入らないものがあれば、遠慮無く破壊するといいわ。」


アインハザードの創造物は、その全てが美しく、グランカインの気に入らぬものなど1つとしてありはしなかった。
グランカインの破壊衝動は、--まるで幼い子供が母親に対してそうするように--アインハザードの気を引くためのものであった。彼が虚無の拡大を望んだのも、アインハザードに対する独占欲からくるものであったのかもしれない。


アインハザードの言葉の前に、自己が抱える衝動の源に気付いたグランカインは、以後、無意味な破壊をやめ、経年劣化し美しさを失ったものだけを、静かに消し去っていくに止めるようになる。


グランカインが、謂わば『創造のための破壊』に目覚めたことにより、創造と破壊は見事な調和を見せ、世界はその中に『摂理』を宿した。




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