Arsaのブログ

~ リネ2ライフを徒然なるままに綴る日記 ~

5. 神々の意思

この頃、世界にはまだ『死』は存在していなかった。アインハザードの創造物は、時とともにその生命力が弱まり、次第に美しさを失っては行くものの、グランカインがその存在を破壊するまでは、いつまでも生き続けた。


グランカインによる生命の破壊は、次なる創造に向けたものであったため、その生命の意思までは破壊されず、次なる生命へと受け継がれていくという点で、現在の『死』という概念とはまた異なるものであった。


いつしか、そこには完全なる循環が完成され、世界はまさに理想郷であった。


ふたりはこの時、最も大きい大陸を『理想郷』を意味する『アデン(Aden/エデン)』と名付けた。


二人の神はこれに満足し、そして この頃には互いを深く尊敬し合うようになっていた。虚無の時代に2つに分かれた二人の意思は、永く永遠とも言える月日を経て、この夜その一部が再び重なり合った。


二人は、互いの肉体を激しく求め、行為は昼夜を問わず三日三晩続いた。


アインハザードは、二人の神の化身とも言うべき気高い生命をその身に宿し、寒くなり始める季節に5人の子を産み落とした。


5人の子には、それぞれ、シーレン、ファアグリオ、マーブル、サイハ、エヴァという名が与えられ、アインハザードとグランカインの寵愛をその身に受けて育った。


そしてまた、時は流れた。

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